読書週間 ( 医療編 - 前編 - )
現在の医療について考える
読書週間ですので、個人的に今まで読んで面白かった本を紹介します。
今日は医療について。
薬剤師も医療従事者の一員であるので、いつも“薬”というミクロの視点ばかりでなく、たまには“医療”というマクロな視点で考えてみると新たな発見があるものです。
日本の医療が抱える問題
- 作者: 小松秀樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 新書
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誰が日本の医療を殺すのか―「医療崩壊」の知られざる真実 (新書y)
- 作者: 本田宏
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2007/09
- メディア: 新書
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小松秀樹はちょっと堅すぎる感じもしますが、一読の価値は十分にあります。
『 医療崩壊 -立ち去り型サボタージュとは何か- 』の方が内容が濃いような気もしますが、気合を入れないと読めないオーラがありますので、文庫本の『 医療の限界 』の方がオススメです。『 誰が日本の医療を殺すのか 』はデータなども豊富で、文章も読みやすいです。
医療崩壊というと産科小児科だけの問題ばかりがクローズアップされがちですが、日本の医療という観点から考えて、本当にギリギリまできてると思います。医師に比べて薬剤師は、そのあたりの危機意識が希薄な感じがしますけどね。
- 作者: 小松秀樹
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/05
- メディア: 単行本
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薬剤師はこれ必読でしょ
- 作者: 湯浅次郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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医療全体はテーマが大きすぎてわからないよーという方にはこちらがオススメ。薬という面から、現在の日本の医療が抱える問題点を指摘した本です。ドラッグラグという言葉は知ってるけど、詳しくはわからないという方は読んでおきましょう。
ニュースなどで取り上げられても、絶対的に表現する時間が足りないと思うんですね。ニュース番組の10分や20分のワンコーナーに編集できるような話ではなく、現状がいかなるものか、薬剤師は知る義務があると思います。
薬といえばコレも必須
- 作者: 山内喜美子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/12/15
- メディア: 単行本
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先日ラスカー賞を受賞された遠藤博士のスタチンの開発物語。
ひとつの画期的な新薬の完成に至るまでには、当然ながら色々な困難があり、普段、調剤室で何気なくピッキングしてる薬にそんな背景があったなんて思うと、世界が変わりますよ。薬剤師としての視野が広がる一冊。
10月28日の気になるニュース
【日本OTC医薬品協会】スイッチOTC薬候補リストを公表−新たに20成分追加 【薬のことなら薬事日報ウェブサイト】
あくまで候補なのでしょうけど、スタチンやPPIまでも挙がってます。
痛み緩和の効果見つかる 自然科学研究機構 【毎日jp】
鎮痛以外にも色々作用があるので実用化は難しいのでは?
食べ過ぎは遺伝子のせい 【Yahoo!ヘルスケア】
ハゲに続き、食べすぎも遺伝原因説とは。この頃は何でも遺伝子のせいになってるような…。
100円ショップ、ドラッグストアで見つけたお手軽リフレッシュグッズ 【日経トレンディネット】
「ホットアイマスク」はたしかに気持ちいい!!
ドラえもんの危険薬物リスト〜摂りすぎ注意の副作用大全〜 【遠足新報】
ドラえもんの薬といえど、過量投与は危険なようです。
カジュアルな勉強会の進め方 【IDEA*IDEA】
薬剤師の研修でも取り入れてみると面白そう!
フィンランドの5年生がまとめた議論のルールが凄い 【タケルンバ卿日記】
議論に慣れることは大事ですね。フィンランドメソッドの本、この前本屋で見かけたような…今度買おうっと。
薬剤師会HP巡業 【 第10回 : 群馬県薬剤師会 】
気になるコンテンツ
薬のQ&A
月1回更新の情報ページ。
毎回1つの問いに対して解答しているのですが、これがまた短い!
長々と書くのではなくスパッと簡素化しています。元ネタについては“上毛新聞1面に毎月第4木曜日掲載”とありましたが、一体どのような感じなのでしょう?
最後に
会員ページの新着情報の欄に “「談話室」に新しい投稿があります。ご意見等がある方はお気軽に投稿して下さい。” という表示が出ていました。
いつものように会員ページ内は見れないので、「談話室」というものが何かはわかりませんが、もしかして掲示板のようなものでしょうか?会員専用の掲示板というアイデアは非常に面白そうです。どれぐらい盛況かにもよりますが、ネット上で何かする際に、まだまだBBSは面白い可能性を秘めていると思います。うちの会社でもやっぱり社内BBSやってほしいなぁと久しぶりに思いました。
*1:手書き風の絵がいい味出してる!