ラコール回収&ガチフロ販売中止

ラコール回収

回収概要

  • 回収理由

本製品は合成樹脂加工アルミニウム箔容器に密封された液状の経腸栄養剤でありますが、医療機関よりその内
容液が凝固、あるいはその容器が膨張している未開封品があるとの連絡がありました。出荷時は承認規格に適合
していることを確認しておりますが、特定のロットに集中して凝固あるいは膨張が発生しており、当該品の確認
の結果、一部の容器に不具合が認められました。安全確保の観点から、当該ロットについて自主回収を行いま
す。

容器外部の細菌混入により、内容液のpHが低下し凝固したもの、あるいは膨張したものと考えられます。当
該品が凝固あるいは膨張した場合、開封時に外観、性状等で明らかに使用に適さないと認識され、また、凝固し
た場合には経管投与等は困難であることから、健康被害の発生の可能性は低いと考えられます。現在までに、本
件に関する健康被害の報告は受けておりません。


比較的最近出荷された製品のようですが、幸い、健康被害の起こる可能性は低いようです。

ガチフロ販売中止

経口抗菌薬「ガチフロ」で副作用、2社が販売中止 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

杏林製薬(本社・東京都)など2社は30日、経口抗菌薬「ガチフロ(一般名・ガチフロキサシン)」の販売を自主的に中止した。

副作用として重篤な血糖値異常が相次いだことや、米食品医薬品局が9月に同じ成分の製剤を承認医薬品リストから削除したことを踏まえた。

ガチフロは2002年6月、肺炎など呼吸器や尿路の感染症向け経口抗菌薬として販売され、延べ約1470万人に投与された。低血糖高血糖の副作用が報告されたことから、2社は03年3月に緊急安全性情報を出して注意喚起し、糖尿病患者への使用を禁止した。しかし、その後も副作用報告が相次ぎ、延べ254人に達していた。

同様の効果がある他社製品が複数出回っており、患者への不利益は生じないという。製造販売元の同社と、販売元の大日本住友製薬(本社・大阪市)によると、販売実績は約35億円。


アメリカでは平成18年6月に販売を中止しており、オレンジブックからも削除されていたそうです。


ちなみに国内の販売実績は35億円とのことですが、クラビットの2007年の販売実績がおよそ514億円ということですから、足下にも及びません。
クラビットの壁が異常に高く、ニューキノロン系のマーケットでシェアを拡大するのが、いかに難しいかがわかります。

しかも血糖値異常の副作用があったのでは、厳しい戦いだったでしょうね。