医薬品のネット販売議論とドラッグストアの責任

医薬品のネット販売に対する議論が熱い

大衆薬のネット通販禁止を―薬害被害者団体など 【医療介護CBニュース】

全国薬害被害者団体連絡協議会(花井十伍代表世話人)など薬害被害者団体や、消費者団体など計14団体はこのほど、甘利明規制改革担当相に対し、「一般用医薬品のインターネット販売の規制を求める要望書」を提出した。2006年の薬事法改正の基本理念に基づき、「一般用医薬品のインターネット販売の原則禁止を貫いてほしい」としている。


つい先日、Yahoo!や楽天が医薬品のネット販売を認めるように要望書を出してましたが、今度は反対の意見です。自民党民主党の議員からはネット販売を容認するような発言もありましたが、最終的にどこに落ち着きますやら…。

ドラッグストアは責任感じてる?

要望書は、06年の薬事法改正について、「ドラッグストアなどで、一般用医薬品が何の情報提供もなく販売されてきた状況を改善し、『対面販売』を原則として、リスクの程度に応じた実質的な情報提供と専門家による相談応需を確保することを主たる目的として行われた」と指摘。


現在、医薬品の『対面販売』を徹底して行っているドラッグストアがいったいどれだけあるでしょうか?少なくとも、私の知る限りではありません。全てカウンター越しにするならまだしも、現在のドラッグストアでは、購買意欲をそそるため、エンドや山積みで『魅せる陳列』も重要です。この『対面販売』と『魅せる陳列』はまさに対極にあると思うわけです。

ネット販売…あると思います!


個人的には医薬品のネット販売は“あり”だと思います。ドラッグストアでの現状の販売を考えれば、ネット上であらかじめ注意事項に関するような質問を設定しておいた方が、安全だと思いますし…。

また僻地での利便性も当然考えられるべきです。ドラッグストアは企業なので採算の合わない地域へは積極的な出店はしないでしょうから、そのような地域での医薬品のネット販売は有効な手段だと思います。*1

最終的に国が決めることですが、結論がどっちになろうと、ドラッグストアはこの機会に自分たちの医薬品販売に対する姿勢をもう一度問い直すべきかもしれません。

*1:こうして考えると郵政民営化のときとちょっとかぶりますね。