5月に出てきそうな後発品の続報【沢井製薬編】


今日、沢井のMRと話した内容をメモ。

OD錠に自信あり


前回、ハルナールD錠の開発関係者を引き抜いて、ハルナールD錠の後発品を作らせたと書きましたが、なんとタケプロンOD錠の開発関係者も引き抜いていたようで、今年5月に出る『ラソプランOD錠』は本家同様のイチゴ味だそうです。

また、ガスターD錠の開発関係者も引き抜いていたらしく、『フォモチジンD錠「サワイ」』も、ちょっと前に味や崩壊性を改良したとのことです。一昔前は、口腔内崩壊錠といえばエルメッドエーザイが有名でしたが、今は沢井がかなり熱いようですね。

ラソプランOD錠は期待大


詳しい方法は秘密らしいですが、ピロリ除菌の適応を取得したそうです。現在発売されている他社のタケプロンOD錠のジェネリックは、どれもピロリ除菌の適応はとってないと思いますので、これはかなり大きな差別化要因になりそうです。

ちなみに現在あるタケプロンOD錠のジェネリックは全て大洋薬品のOEMらしく、どれもあの微妙なココア味なので、医療現場では不評とのこと。その点、『ラソプランOD錠』上記のように味や崩壊性も良いもののようですし、これはかなり期待できそうですよ。

アテレック錠のジェネリックは沢井だけ


アテレック錠のジェネリックは沢井の『シルニジピン錠「サワイ」』のみのようです。
一社だけしか販売しない場合、どうしても特許絡みのトラブルを考えてしまい、若干不安が残りますが、うまくいけば大きなアドバンテージにつながりそうです。

ちなみに今回の5月発売予定の中では、トライコア/リピディルの後発品も日医工一社のみの予定だそうです。


レバミピド錠の錠剤はいい感じ


ムコスタ錠のジェネリックにあたる『レバミピド錠「サワイ」』は、錠剤に「レバミピド」と刻印されています。こういう工夫があると一包化監査等で比較的安全性が保てそうですし、いいんじゃないでしょうか。思い切って全ての錠剤にこういう商品名の刻印を施してもらいたいものです。

このムコスタ錠の後発品は4社ほど発売を予定しているらしいのですが、原料メーカーは4社とも先発品と同じところのようです。つまり、原料不足などのトラブルがあれば、みんな一斉に遅れることになりそうです。エパデールSの後発品と同じですね。


あくまで“参考”として


今日、沢井のMRから聞いた話ですが、どれもあくまで現時点での情報です。ジェネリック業界は実際に発売されるまで何が起こるか分からないところですから*1、これらの情報が5月にはどうなってるかわかりませんので、あしからず。

*1:薬価収載直前に想定外の特許が見つかって急遽発売中止に追い込まれたものもありました。