今年度のスイッチOTC候補リストが公表されたよ
今さらですが…
色んなサイトで既に取り上げられていて今更感も強いですが、このブログでもちょっと取り上げてみたいと思います。
関連リンク
日経DIの記事に載ってる表が予定効能まで載っていてわかりやすいです。
個人的に気になるポイント
これはどうなの?今後どうなってくの?と感じた点をまとめておきます。
レバミピド
既にスイッチOTCとして販売されているセルベックスとの売り分けが難しそう。今までなら「なんで医者によってセルベックス使ったり、ムコスタ使ったりバラバラなんだろ??」なんて愚痴ってもいられましたが、自分が選択する側にまわるとなかなか悩ましい問題です。
コレスチミド、アルファカルシドール、カルシトリオール
生活習慣病の治療等のため、長期服用が原則となってくるはずですが、スイッチOTCになれば、そこそこ高価格になってくるのは間違いないところです。では、どのように販売を進めるのか?受診日を忘れてて薬だけ欲しい人には助かるでしょうけど。
フドステイン
予定効能が“感冒に伴う喀痰喀出困難”となっていますが、医療用製品のクリアナール錠は通常、風邪の時などに処方されません。主に喘息や肺気腫の際の去痰目的が多いものです。このあたりスイッチOTC化する上でどう判断するのでしょう?
パブロンあたりに入ってくるのでしょうか?そうなってくると、ムコダインやムコソルバンとの明確な差別化ができるのでしょうか?
クロベタゾン酪酸エステル
予定効能の“専門医による治療によって治療目標に達したアトピー性皮膚炎の軽度再発”。これは非常に厳しい予感がしますね。現在販売しているメディトリートやヘルペシア軟膏なんかも、再発患者限定と言いながら、最終的にはお客さんの良心にゆだねている部分もありますし…。本当にこのような効能が付けられたら、薬剤師はどこまでチェックしないといけないんでしょう?
オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾールナトリウム
ガスターですら10mgしか出てないのにPPIがスイッチされますか。これは価格が高くてもある程度売れそうな気配を感じます。個人的にはH2ブロッカーの方がPPIよりも即効性があると思っていますが、このあたりの売り分けもできるように、もう一度ちゃんと勉強しておかなければいけませんね。
最大の問題は場所
このように色々問題はありますが、今後医療費の負担を減らして、セルフメディケーションを進めていく上で、多くの薬がスイッチOTCとなっていくのは確実だと思われます。そのこと自体は薬剤師の存在意義にもつながりますし歓迎なのですが、ここにきて大きな問題が一つ出てきました。
場所がないんです。
スイッチOTCの大部分は第一類OTC医薬品となると思うのですが、そうなるとお客さんの手が直接届かない所に保管しなければなりません。とりあえず、調剤室で保管することになると思いますが、このようなスイッチOTC化の流れがドンドン進めば、ドラッグストアは構造上の問題が今後確実に浮上してくるでしょうね。頭が痛い話です。