適応相違、摘発注意。

摘発頻発!


沢井のMRの情報によると、最近この手の摘発が多いようなので注意しよう。特に積極的に後発品変更を進めている薬局は要注意。
まぁこれまでもある種の先発品‐後発品間に適応相違があるのは周知の事実だったけど、処方せんの情報だけで、実際の病名まで正確に判断できるわけでもないし、そこまで突っ込まれることはないだろうと思ってたわけだ。っていうか、実際、そこまで突っ込まれた事例を聞いたことがなかったんだけど、どうも最近多いらしい。

特に狙われやすい適応相違

クラリス

昨年取得した「非結核性抗酸菌症」の適応が後発品にはない。適応取得以前から後発品に変更していた場合は、あらためて患者に説明をして、先発品に戻さねばならず、これでひっかかる薬局が多いらしい。手がかりは『エタンブトール、リファンピシン、イソニアジドとともに4剤併用療法で用いられているか』といったところか?親切な医師はクラリス錠の横に『変更不可』の印字をしてくれるので、わかりやすいが、そこまでしてくれない医師もいるし…。

ウルソ錠

「C型慢性肝疾患における肝機能の改善」が先発品のみの適応。リバビリンあたりが併用されてればわかりやすいんだけど、ウルソ錠単剤で処方されてて、実は院内でインターフェロンをやってるとかだと、もう薬局サイドとしてはお手上げだ。

ノルバスクアムロジン錠

「効果不十分な場合には1日1回10mgまで増量することができる」のは先発品だけ。こんなん適宜増量の範囲内でいいのに…と言いたくなるが、一応コレも適応相違の一つにあたるわけ。

プレタール錠

後発品には「脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制」の適応はなし。これも見分けが付かんだろうと思うけど。そういえば、うちの薬局に来てた大塚のMRもこのことを結構うるさく言ってたなぁ。

安くしたいんじゃないの?


先発メーカーの言い分もわかるけど、国も医療費を安くしたいんなら、これぐらいは多少目をつぶってくれてもいいと思うんだけどね。先発品だって適応相違がない代わり(?)に“適応外使用”とかしてるでしょ。
だいたい医療費下げたいから後発品を使え使えというわりには、こんなところで引っ掛けを用意してるんだもんなぁ。これじゃまた「薬剤師が後発品を使いたがらない言い訳」に利用されちゃうよ。