セブン&アイ&アイン?
大型提携のニュースです
まずはセブン&アイ側のニュースから。
<東証>セブン&アイが連日の高値――「調剤薬局最大手と提携」(2008/8/5 13:46)
(13時20分、コード3382)続伸。前引けに前日比150円高の3550円まで上昇し、連日で年初来高値を更新した。「調剤薬局最大手のアインファマ(ジャスダック、 9627)と業務提携する」(5日付の日本経済新聞朝刊)と伝えられ、規制緩和を背景にしたコンビニエンスストアでの医薬品販売参入期待が高まったことをきっかけに、先高期待の買いが膨らんだ。
次にアイン側のニュース。
<JQ>アインファマがストップ高 「セブン&アイと提携」報道(2008/8/5 10:15)
(9時50分、コード9627)続伸。買い気配で始まり、一時は値幅制限の上限(ストップ高)となる前日比300円(17.3%)高の2030円まで上昇した。5日付の日本経済新聞朝刊が「セブン&アイ(東証1部、3382)は調剤薬局大手のアインファマと業務提携する」と報じたことが手掛かり。
市場では「実現すれば、他のドラッグストアチェーンに比べると規模が小さかったドラッグストア部門で、共同仕入れによるリベート率の改善が期待できるほか、販路の拡大が見込める」(三菱UFJ証券の三浦充美シニアアナリスト)との声が聞かれた。三浦氏は「医薬品を自宅近くの薬局で受け取る環境が広まっていく中では、中長期的には調剤薬局分野でも好立地を生かした出店機会が見込める」と見ていた。
双方の利点
今回の提携における双方の利点を勝手に推測しました。
それでもコンビニでの薬販売は進まない
今回の提携でセブン&アイ側は“実務経験”というハードルを越える術は手に入れましたが、それがそのまま「登録販売者の大量確保」、そして「センブンイレブンでの薬販売」に簡単に結びつかないと思うのです。
人件費
まず登録販売者を配置すると、新たに人件費がかかります。某ドラッグストアでは月3万円という手当を考えているそうですから、それなりに経費が必要になるでしょう。
しかもコンビニで24時間対応するとなれば、かなり高額になります。
これをペイするだけの十分な薬の売り上げ増加効果は期待できないでしょう。
全店対応
コンビニで薬を販売するならできる限り全店対応に近い形で行うべきだと思います。
現在、コンビニ各社ともこれまでの店舗と少し違った独自形態*1をオープンさせていますが、どれも当たっているとは言い難いと思います。
結局、消費者はそこまでコンビニに求めていないのだと思います。
ローソンで生鮮食品が買えるようになったから、これからそこで買うかというとそうではないのです。結局いつものスーパーで買って、緊急の時だけコンビニを利用するのです。
薬についても同じでしょう。
コンビニで薬が買えるようになったからと言って、そこで毎回買うとは思えません。結局いつものドラッグストアで買って、緊急の時のみコンビニで買うでしょう。*2
そんなに薬が売れないということは、登録販売者を配置するとコストデメリットが大きくなり、そのため、限られた店、限られた時間のみに登録販売者を配置することになる。すると、ますます全店対応からはほど遠くなり、消費者との結び付きも弱くなる。
このような負のスパイラルを描くのではないでしょうか?