トラフル錠が売れてる

最近話題の薬

この頃OTCで、「最近CMでやってる口内炎の薬ある?」と聞かれることがあります。
どうやら第一三共トラフル錠のことみたいです。

トラネキサム酸配合で、内服タイプの口内炎治療薬という珍しさが受けているようです。

外見を変えただけ

しかし、このトラフル錠、昔からある同じ第一三共が販売しているペラックT錠と全く同じ成分なんですね。

箱を変えて、“口内炎”の表示を大きくしただけです。*1

これはまさに、エスエス製薬の『ハイチオールC』と『アルケシクール』の例と全く同じですね。

トラネキサム酸ばかり

最近、OTC市場ではトラネキサム酸がなぜか人気です。
少し前に出た『トランシーノ』もトラネキサム酸配合でした。

これほど多くのトラネキサム酸配合薬が市場に出回ると重複のリスクもそれなりに高まってくるのではないでしょうか?


例えば…

肝斑が気になるから日頃から『トランシーノ』を服用している人が、風邪をひいたので『ベンザエースA錠』を服用したが、のどの痛みがひどいので『ペラックT錠』も併用し、さらに、口内炎までできてきたので、最近話題の『トラフル錠』を服用してみると…

商品名 トラネキサム酸含有量(1日量中)
トランシーノ 750mg
ベンザエースA錠 420mg
ペラックT錠 750mg
トラフル錠 750mg
合計 2670mg

トラネキサム酸の1日量の上限は2000mgですので、これで軽くオーバードーズとなります。*2

極端な例ですが、絶対にありえないとも言い切れないのであれば、注意した方がよいでしょう。

*1:ちなみにペラックT錠の効能・効果にも口内炎は入っています。

*2:トラネキサム酸の上限量は医療用トランサミンの添付文書より抜粋。適宜増減可の記載あり。