大洋→クロネコ→聖マリ

ヤマトの相手は大洋に

少し前に薬事日報でヤマトロジスティクスが、後発品の流通に関して参画してくるという記事が薬事日報にあがっていました。

ヤマトがジェネリック薬流通に参入‐聖マリアンナ医大病院などで開始【薬事日報】

運輸業大手ヤマトグループの「ヤマトロジスティクス」は19日、ジェネリック医薬品(GE薬)の製造販売者と購入者が直接取引を行う新しい流通システム「ヤマトメディカルダイレクト」の運用を、9月1日から聖マリアンナ医科大学病院と関連3病院で開始すると発表した。

今後、どうなるかと思っていましたら、どうやら大洋薬品と組んでやるようですね。

今日のRISFAX(見出し)に関連記事がありました。

■ 大洋薬品クロネコ→聖マリ病院
  直接取引の新システムがスタート 業界は拡大に「懐疑的」【医療経済社】

クロネコヤマトが開発した医薬品流通システムを、聖マリアンナ医科大学病院が活用し、9月から大洋薬品と直接取引する。

新しい流れ

いまや後発品の話題の一番手である聖マリ病院が中心になっているようです。
確かに卸の中間マージンを抜くことで、コスト的なメリットは大きいでしょうね。

問題点は、急配対応ができない点でしょうか?
“聖マリ”クラスの大規模医療機関なら、ある程度在庫を抱え込めるかもしれませんが、日々ぎりぎりの在庫で回している薬局では、急配ができないのはちょっと苦しいかもしれません。

しかし、今後、この動きが成功するのか、また、どのように拡大していくのかは見ものです。

大洋のホンネ

ちょうど今日、大洋薬品のMRが来てたので、早速内情を聞いてみたのですが、どうやら現場サイドは素直に賛成できていないようです。

どうやら、この「大洋→クロネコ→聖マリ」の流れで行くと、卸を通さないため、これまで色々世話をしてもらった卸から反感を買うことになることを恐れているようです。

噂では、卸は「後発品を売ることはできないが、売らないことはできる」等とも言われているとか…。
つまり、売れるかどうかは最終的に医療機関側が決めることですが、卸が「大洋の薬は今在庫がありません。」と応対してしまえば、実際に在庫があっても、販売されないことになってしまうらしいのです。*1

今回の大洋の動きはそんな卸を敵に回すことになるので、現場のMRは報復を恐れているのですね。

記念すべき第一歩

何はともあれ、新しい第一歩に不安は付き物です。

聖マリとしては、このシステムがうまくいくようなら、既存の後発品をドンドン大洋にスイッチするでしょうし、大きなビジネスチャンスであることは間違いなさそうです。

今後の動きに期待です。

*1:実話かどうかは不明ですが…