エパデールSの後発品の話の続き


しつこいようですが、今日も後発品の話題を一つ。

エパデールSの後発品品薄のカラク


今日は大正薬品のMRがきたので、早速、エパデールSの状況を聞きましたが、やはり前回、沢井のMRが言ってたことは本当だったようです。

 関連リンク:大丈夫、後発品

大正薬品・共和・日医工・辰己・東洋カプセルの5社は、エパデールの粒状カプセルの製造を東洋カプセル1社に委託しているため、全て中身は同じ。

そして、その全ての委託先の東洋カプセルの粒状カプセル製造が間に合っていないそうで、上記の5社とも新規の販売は取り次げない状況とのことです。


ちなみに、沢井だけ独自に別の委託先*1に粒状カプセルの製造を任せていたそうなのですが、結局、そっちも製造が追いつかない状況らしく、他の後発品メーカーと同じ状況にあるそうです。

持田の策略


しかも、この話にはさらに続きがあります。

大正薬品の話によると、どうやら、エパデールSの後発品が発売になる数日前に、先発メーカーの持田が「薬だけでなく、実はスティック状の包装にも特許があるんですよ」と急に発表したらしいのです。

この発表により、ある程度の生産を終え、後は出荷を待つばかりだった全ての商品を回収し、包装を全て変更するはめになったとか。

後発品メーカーとしては、特許絡みの訴訟沙汰は避けたいところですから、このように「隠れた特許」を匂わされたら、手を引くしかないのが現状でしょう。

持田もえげつないことしますね。

新たな報告


そんなことしてる間に、今度は日経メディカルにこんな記事です。

ホクナリンテープの後発品で喘息が増悪?【日経メディカルオンライン】

藤田保健衛生大客員准教授で、尾洲病院(愛知県一宮市)呼吸器内科の宮崎淳一氏は、同薬の後発品を採用した医師の一人だ。しかし、十数例で先発品から後発品に切り替えたところ、2例で思わぬ増悪をみた。

<中略>

血中濃度を測定できなかったため断定はできないが、今回用いた後発品では、血中濃度が十分に維持されず、早朝の発作を抑えられなかったのではないか」と宮崎氏は言う。


ここのところ世間を騒がすゲリラ豪雨の如く、後発品にも厳しい記事が乱れ飛んでいるようです。

*1:OTCの軟カプセル剤製造メーカーらしい