体温計の種類 ― 実測と予測について ―

体温計には2種類ある


少し前に社内で話題になってた体温計の話ですが、このあたりで一度まとめてみます。

体温計には大きく分けて、「実測式」と「予測式」という2つのタイプがあります。

実測式とは


実測式では、測定部位の温度を従来の「水銀式温度計」と同じように測ります。
これ以上上がらない温度(平衡温)に達するまで長時間かかることが難点でした。*1

予測式とは


予測式では、温度センサーで測定した温度をもとに予測機能で、体温を表示します。
1983年にテルモが初めて開発したそうです。
予測式の利点は、実測式に比べて温度表示が早いことです。*2

予測式の方が温度が高い?


「(実測式に比べて)予測式の数値の方が高い気がする」という質問が稀にあるそうです。

これはおそらく実測式で3〜5分測った値と比べているのが原因みたいです。

つまり、実測式ではワキ下で平衡温に達するまで10分程度かかるのに、その半分の5分程度で中断してしまい、その結果、体温が少し低めに表示されてしまう。
それに対して、予測式では、30秒ほどで平衡温の予測値を表示するので、前述の短時間しか測っていない実測式に比べると、比較的高く表示されるようです。


実測式で10分も待てない人は積極的に予測式を利用して方がよさそうですね。


また、お客さんの中には、このような違いを知らない方もみえると思うので、商品の近くに説明POPなどを掲示することは、とても有意義だと思います。

参考サイト


体温計に関するQ&Aでは、下記のサイトが役立ちます。

 電子体温計:よくあるご質問Q&A【シチズン・システムズ株式会社】

 一般用体温計/Q&A【テルモヘルスケア情報局】


また、実測式と予測式に関する詳しい情報は、下記のサイトが勉強になります。

 体温計入門【テルモ体温研究所】

*1:ワキ下で10分以上、口中で5分程度が目安

*2:およそ30秒程度