ストパンについて本気出して考えてみようとしたけどやめた

ストパン、もうすぐ登場


大正製薬から第一類OTC医薬品ストパンがもうすぐ発売されます。医療用医薬品で言うと、チアトンですね。
メディトリートのとき同様、メーカーから市販後調査を依頼されましたので、ちょっと予習しておこうと思ったのですが、これがなかなか厄介な薬でした。

飲んじゃいけない人がヤバい


メーカー添付文書によると「飲んではいけない人」は、まず下記に該当する人です。

  • 本剤又は他の胃腸鎮痛鎮痙薬によるアレルギー症状を起こしたことのある人。


早速多いです。
第一類OTC医薬品なので、ここは必ず薬剤師が対面販売でチェックしないといけない点です。OTC医薬品での「飲んではいけない人」は、医療用医薬品での「禁忌」に相当します。つまり、上記のようなお客さんに販売して、何か起こった場合は全て販売した薬剤師の責任ということになりかねません。項目が多くて少々ウンザリしますが、確実にチェックしましょう。

しかし、「心臓病」って大雑把すぎる気もしますが…。

併用禁忌がヤバい

  • 本剤を服用している間は、次のいずれの医薬品も服用しないでください。
    • 他の胃腸鎮痛鎮痙薬、ロートエキスを含有する他の胃腸薬、乗物酔い薬
  • 抗ヒスタミン剤を含有する内服薬(かぜ薬、鎮咳去痰薬、鼻炎用内服薬、アレルギー用薬等)


これも多いです。
特に「乗物酔い薬」あたりは、一見関係なさそうなので、お客さんも気にしないで併用する可能性大です。ぶっちゃけそこまで神経質になる必要はないような気もしますが、OTC医薬品では、メーカーが「してはいけないこと」と書いてる以上、それを破ると全て薬剤師の責任になりますから。面倒ですが、これらも確実に確認しましょう。

しかし大袈裟ですね。

しないでくださいがヤバい

  • 服用後、乗物又は機械類の運転操作はしないでください。(目のかすみ、異常なまぶしさ等の症状があらわれることがあります)

「運転に気を付けてください」ではなく、「運転しないでください」です。
極端な話、腹痛でお店に来たお客さんが、ストパン買った後、「あまりにお腹が痛いからここで1回分飲ませてくれ」と言ってきたら、「お客様、これを飲んでしまうと車の運転はしてはいけないことになっているのですが、この店までどうやって来られましたか?車ですか?徒歩ですか?」なんて聞かなければいけないのでしょうか?
ここまでくるとタチの悪いコントのようですが、今後このような制限の多い、第一類OTC医薬品が増えていくと思われるので、販売する側の薬剤師として抑えておかなければいけないことが非常に多くなりそうです。