2009-10-01 リフレックス錠 メーカー勉強会 久しぶりに勉強会ネタ 今日から10月だし、久しぶりに勉強会ネタを書くよ。 日本初のNaSSA NaSSAとは、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA:Norarenergic and Specific Serotonergic Antidepressant)である。 投与は1日1回就寝前 眠くなりやすいので就寝前投与。 Tmax1.1hrで即効性も期待できるので、睡眠導入剤の併用不要かも。 吸収・代謝 食事による吸収への影響はなし。 CYPに対する影響は少なめ。 副作用 傾眠・口渇・倦怠感・便秘・体重増加など。 特に傾眠は臨床試験段階で50%とかなりの確率で発現している。 ほとんどの副作用は服用開始後1週間までに発現し、その後、徐々に減っていく。 作用部位 作用部位は5つ アドレナリンα2受容体をブロック セロトニン5-HT2A受容体をブロック セロトニン5-HT2C受容体をブロック セロトニン5-HT3受容体をブロック ヒスタミンH1受容体をブロック 作用機序は下図を参照 ヒスタミンH1受容体を遮断することで、抗ヒスタミン薬と同様に、眠気・食欲増進・体重増加といった作用を示すが、うつ病の患者にはどれも好影響となる。 ポイントとか感想とか… ヒスタミン受容体にも親和性が高いというのが特徴的。眠気はかなりの高頻度で発現するようなので、投薬時に注意喚起は必須。 薬価は169.3円/錠。メーカーはもっと上を狙ったとも言われているが、パキシル10mgが123.4円/錠、20mgが216.9円/錠であることを考えれば、妥当なところだろう。あまり高すぎると、逆に使いにくくなってしまう。 また、“うつ病”という疾患の特性上、臨床試験のデータでは、プラセボでもかなり改善が見られていた。最終的には優位差が見られたとはいえ、こういう系統の薬は評価が難しいんだなと思う。