計数調剤におけるリスクマネジメント


少し前のものになりますが、薬剤師会の研修会であった某チェーン薬局のリスクマネジメントの発表をメモしときます。

計数調剤のマニュアル化

作業手順書という形で計数調剤時に注意すべき点をまとめていました。
その方法は、調剤者がマーカーを用いて、下記のような注意すべき箇所に、調剤する前に予めラインを引いておくというシンプルなものです。

他と異なる錠数

【 例 】

バイアスピリン錠100mg  1T
ブロプレス錠4mg      2T
リピトール錠10mg     1T
 分1 朝食後          28日分

他と異なる用法

【 例 】

食間、食前など主に食後以外や、分1以外など

主に調剤しない規格*1

【 例 】

ブロプレス錠4mg
ブロプレス錠8mg
ブロプレス錠12mg

管理医薬品には印を付ける

【 例 】

第1種・第2種向精神薬、毒薬、覚せい剤原料、麻薬 など

その効果

上記の手順の徹底によって、ヒヤリ・ハット事例がおよそ1/3に減ったそうです。

特別すごいとか、新しい方法だとは思いませんでしたが、その効果は素晴らしいものだと思います。
このような日々何気なくこなしている作業を、あらためてマニュアル化して注意喚起することの重要性を感じました。

ヒヤリ・ハットや過誤の可能性を確実に潰していくには、このような地味な方法が一番良いのかもしれませんね。

*1:これは個人の判断に任せるようです。