健康とお金

気になる差額


後発品への変更希望を聞いていると、よく「(金額が)いくら違うのか?」と聞かれます。 
最初に聞いてこなくても、後発品に変更後少し経ってから、あるとき突然、「そういえば、これっていくら安くなってるの?」と聞いてくる患者さんもいます。

その際は、差額を計算してお伝えするのですが、皆さん、いくらぐらいの差額なら後発品を選択するのでしょう?

健康とお金のトレードオフ


先日、前回ロキソニン錠を後発品に変えた患者さんに、効き目がいまいちだったと言われ、さらに「これってロキソニンに戻すと、どれぐらい高くなるの?」と聞かれました。

この場合、患者さんは明らかにロキソニンの後発品の効果に不満を持っているのにも関わらず、差額を聞いていることになります。

極端な言い方をすると、『差額が小さければロキソニンに戻すし、差額が大きければ(効果がなくても)この薬を飲む』ということでしょうか?


健康とお金では、明らかに健康の方が重要だと思います。

しかし、これまで自分に選択できる余地のなかった医療費という分野に、後発品という選択肢ができたことにより、誤ったトレードオフの関係を見出してしまっている患者さんもいるのではないかと心配です。